FT891Mは、コンパクトで移動運用に最適です。
こいつのおかげで、移動運用に出る回数が増えました。
マイクもつないでいますが、ほとんど電信で運用しています。
電信のCQで呼ばれなくなったら、違うモードに出てみたくなるもの。
また、POTA(Parks On The Air)の対象公園もあちこちにあるので、
海外から呼ばれてみたい。
そうすると、FT8を移動でやりたくなります。
じゃあ、FT891でFT8ができればいいよね。
前からそう思っていましたが、少しハードルがありました。
移動で気軽に使えるパソコン
十分な電源の確保
FT891はUSBだけではFT8ができない。音声入出力用のケーブルを製作する必要あり
パソコンは、22年の東海ハムの祭典で、中古のLet's Noteを18千円で購入。
電源は、Jackeryのポータブル電源708を購入しました。
あとはケーブルを製作して、パソコンからFT891をコントロールできるようにするだけでしたが、交信できるようになるまで試行錯誤がありました。
■FT891のFT8運用に向けた準備
〇ケーブルの製作
固定のリモート局ではIC7300、移動する局の常置場所ではFT991Mをパソコンに接続して、
FT8を使用しています。この2機種は、USBケーブル1本で、無線機コントロールと音声の入出力をやってくれます。
FT891は、USBケーブルで無線機をコントロールできますが、音声の入出力はできず、アナログコネクタの入出力端子とパソコンのマイク・イヤフォン端子をつなぐケーブルを製作する必要があります。
これが、結構小さな端子なので、はんだ付けの苦手な私は躊躇していましたが、
この機会にスタンドルーペを購入。FT891の取説を頼りに、なんとかはんだ付けして完成です。
コネクタ側のケーブルの配線図は次のマニュアルのコピー通りです。
コネクタのピンについては、FT891側のメス端子を見た場合の配列です。
なので、ケーブルは、その穴に入るピンにはんだ付けする必要があります。
ケーブルのコネクタ側を見た場合、左右対称の位置になります。
まあ、常識ですか。
送信、受信、グラウンド(DATA IN/GND/DATA OUT)の3本をはんだ付けしました。
FT891 ー 4極ミニプラグ
5-MIC(いちばん根元)
2ーGND(いちばん根元の次)
1ーL(いちばん先っぽ)
〇調整
・トラブル1:出力が安定しない。
※2024年2月24日、パラメータの設定を変更しました。この変更で安定しました(パラメータを参照)
出来上がったケーブルで、パソコンと接続してテストしてみると、
出力が安定しません。出力が一定にならず、大きく振れます。
ALCやSWRも振れる振れる。
いろいろ試行錯誤した結果、音声の入出力ボリュームを大きくすれば安定することがわかりました。
・トラブル2:0-3000Hzの帯域の、半分しか受信しない。
WSJTXを使ってます。ワイドグラフは0-3000Hzが標準、通常は上から下まで交信に使われていますが、なぜか半分しか見えない。どうも受信に制限がかかっているようです。
FT891Mのいろいろな設定を変えながら、ようやく設定がわかりました。
他の設定もあわせて、以下にまとめます。
〇FT891MのFT8設定
・パラメータ
※2024年2月24日、再び信号が安定しないので、パラメータの設定を変更しました。
以下の設定で、とても安定して送信できるようになりました。
5-06 38400へ変更(USBの制御信号通信速度。BPS)
8-01 OTHERS(デフォルト:PSK):PSKは1000HZ上にシフトする設定なのでOTHERSに)
8-03 1500(デフォルト:0)
8-04 1500(デフォルト:0)
8-05 OFF(デフォルト:300Hz)
8-06 6db(デフォルト:12db)
8-07 OFF(デフォルト:3000Hz)
8-08 6db(デフォルト:12db)
8-12 DATA BFO USB(デフォルト:LSB)
★ファンクションモードで、WDH→3000Hzに変更
★【この設定は実施しない】ファンクションモードで、SFT→+1200に変更(0~1500までしか受信しないことの対応)
・WSJTXの設定
この設定で、FT8でFT891Mを使用して交信できました。タイトル画像が移動のシーンです。
テストで1局、コールしてみると、交信成立。
すると、CQを出していないのに、どんどん呼ばれて対応に追われました。
FT8でも、移動局は人気です。
どんどん、FT8でも、CQを出してみようと思います。
■関連情報
購入したスタンドルーペ(amazonのページです) 1000円ちょっとで購入しました。はんだ付けに、とても便利です。今回のケーブルのような場合は、これがないとできません。
HPE CU AGN.
GL 73 & 88.
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